専門学校は、中央区八丁堀にありました。片岡鶴太郎さんや村上弘明さんが出演していた、『八丁堀の七人』で有名な、あの八丁堀です。
もしかしたら、『八丁堀の七人』の方が有名ではないかもしれないので、少し補足すると、テレビ朝日で昔、放送されていた時代劇です。ええ、最後の数分間は切った張った、張った破ったが当たり前の、痛快江戸寸劇サスペンスアクション、です。
物語の構成順に並び替えたら、江戸サスペンス痛快アクション寸劇でしょう。
七人の方はさておき。
専門学校での生活は、十数年ぶりの学生ということで戸惑い、最初は息を潜めて隠密さながらに、慎ましく生きていこうと誓っていたのですが、そこは八丁堀。
すぐに素性が割れました。隠密でも、あんみつでもないと知られると、話す相手が増えたのです。
ましてや、当時は煙草を吸っており、喫煙所に入り浸っていたため、リラックスしたついでに口が滑り、正体がバレたのです(その後、煙草には飽きたので禁煙成功しました)。
さて、午前中は鍼灸学生、午後は某カード会社でアルバイト、日によっては従兄弟の整骨院を手伝ったりと、 三足のわらじを履いて、過ごした歳月は大変でした。
大変でしたが、得るものと失うもの、総じて得たものは計り知れない。
時に得たものだけをポジティヴに捉える世界で、失うということは負ではなく、マイナスがプラスされたという見方で、人生においては貴重な財産と言えるのです。
どんなものでもそのベクトルを操作すれば、価値が含む価値は、絶えず変化し続けると思いませんか?
独り語りに疲れたら、たまには問い掛けたりもします。
さて、今回で終わりにしようと考えていたのに、気ままに書いていたら、終着駅を乗り過ごしました。どうやら、銀河系を彷徨っているみたいです。
ということで、次回で終わることを祈りましょう。