非日常

数学嫌いの数学好きな文系人間

私は、根っからの文系一派である。 思い返すと、小学生の頃に図書室でコナンドイル著『踊る人形』を借りて読んだ時から、私の文系生活が始まったと言えなくなくなくもない。 何もしなければ、何もない。それが人生であると思うし、ではそれが全て否定的なも…

ホラマタアツイナツガキタ

熱を乗せて 風は今日も 大地を走る 熱は喜ぶ 熱い身体を 冷ます風の 優しさに 風は喜ぶ 冷めた心を 温める熱の 力強さに お互い憎んでも マイナスとマイナスを かけるようには いかないものさ それならいっそ プラスとプラスを かけてみよう それはつまり お…

見上げれば空 見下げれば土

浮いては沈み 沈んでは浮かぶ ぷかぷかぷかぷか 何も聞こえない 何も言わない それでも聞こえる 赤い大地 青い空 絡まる中点で 波打つ鼓動に 息を潜める 肉体から離れていく 彩色の放物線を 見守りながら 私は私ではなくなる いつからだろうと 思い出そうと…

心頭滅却せば火もまた涼し

専門学校時代、残りの一生を鍼灸師として過ごしてゆくものだと強く思っていた。そうしなければ死んでしまう方がマシ、とさえ公言して憚らなかったように思い出す。 でも、鍼灸師から離れても生きている。そして今なお、生きている。恥ずかしさはない、きっと…

誰かの誰かはまた誰かの誰か

もし、ムカつく上司や気に入らない部下、あるいは説教くさい教師がいて、毎日を怒りや侮蔑に明け暮れているとしたら。 勿体無い時間の使い方をしている、と思う。生まれてから墓に入るまで、たとえ長い時間だとしても一度きりであることに代わりはないから。…

一度きりの人生儚く強いバカになれ

私は二十代をフリーターで過ごし、三十路直前に鍼灸師を目指した。そして、鍼灸師となった。 転職回数は多いかもしれない。恐らく、終身雇用の名残かもしれないが、そういう生き方をバカにされることもある。内心、クソくらえと思う。でも、実際に食わせるわ…

七年目の追悼〜2011・3・11

轟く灰色が悲鳴を挙げながら その日多くを呑み込んだ 肉体やコンクリートだけでは無く 心も感情も全て跡形も無く 呑み込んで逝った 深い紺色を漂う肉体の悲鳴は聞こえず 深紅の苛立ちに呑まれた生者が 赦せる日はまだ見えず 泣き叫ぶことが許されるなら 深紅…

2018年 いぬの野望いのししの展望

明けました。毎年、思うのですが呆気ない。 まあ、そんなもんでしょう。これから戌年ですが私は亥年生まれなので、特に際立った感慨にふけることもないけれど、一年の毛は元旦にあり、敵は本能寺にありって事で頑張ります。 今年の主役は、犬なのに…。 第一…

2017年雑感 其の二

すっかり忘れていた。 そろそろ年末を締めくくる記事を書きたいなと思い、久しぶりに開いて、「あっ!続編書かなきゃ…(-_-;)」と、運命の再会を果たしましたので、ゆっくり書いていきます。 ゆっくりと言っても、後にも先にも2017年は今日限りですし、作家で…

2017年雑感 其の一

もう年が暮れようとしていて、10日後には新年を迎えているそうだ。 心なしか、人心も慌ただしく駆け巡っているようで、後ろから来た車に抜かれたり、鈍くて警笛鳴らされたり、二段階右折は右折の合図出しながら左に行く訳で、なんちゅう迷惑な陽動作戦だと思…

暮れなずむ暮れにcrazy世迷い言

病気は心身が発するsignであると、人は云う。 認識しようがしまいが、身も心も昼夜問わず、様々に活動している。食べることも寝ることも、ダラダラすることも全て、引っ括めて生命活動なのだから。全てにenergy が消費されている。 たとえ本人が、「このくら…

鰯の身も心も信心から

鰯。いわし、そしてイワシ。 台風が過ぎ、その影響か、秋が近づいてきたらしい。夏の疲れは今のうちに解(ほぐ)して、秋冬へと歩みたい。さて、東洋医学に「五季」という概念がある。 春には万物が生まれ夏に盛んとなり、長夏で変化し秋には収まり、そして…

混沌丸出し人生 其のおまけ

骨折後の、某大学病院の整形外科病棟に入院中、毎日の血糖値やリハビリの記録を取ったノートにて。 時折、アホだった。 でも、どこか楽しげでもある。 それ以上に、アホだった。 そんな、若かりし頃があったのです(当時22歳)。 そして、これが現在の自画像…

混沌丸出し人生 其の後

どうやら、無事に終着駅に着いたらしい。 しかし、ここは出発駅と同じ風景。誰かが私を混乱させようと、終着駅に出発駅と同じ装いをさせたのだろうか。 だけど、隣で座っている人も、向かいで寝ている人も、出発の時と全く同じ人達だ。そこまで同じように細…

混沌丸出し人生 其の十

専門学校は、中央区八丁堀にありました。片岡鶴太郎さんや村上弘明さんが出演していた、『八丁堀の七人』で有名な、あの八丁堀です。 もしかしたら、『八丁堀の七人』の方が有名ではないかもしれないので、少し補足すると、テレビ朝日で昔、放送されていた時…

混沌丸出し人生 其の九

椅子に座り、画面に浮かぶ文字や数字と挨拶を交わす毎日。本当に挨拶していたら、奇人変人と言われていたことでしょう。 歳月を経るごとに「事務」が「激務」と化し、それに伴い、数年後には心身も疲弊していき、倦怠感や苛立ち、睡眠障害も目立つようになり…

混沌丸出し人生 其の八

身近な人の身体を支えながら、そして、生涯続けられる仕事はあるのか。 私の身体は丈夫ではない。それでも生きていく術が見つかるなら、そこに懸けてみたいと考えたのです。 右大腿骨頸部骨折は、高齢者に多いと言われています。それを、前方へ華麗に転倒し…

混沌丸出し人生 其の七

さて、アレルギー性鼻炎に悩まされながらも、どんどん音楽の深淵に突っ込んでいた青年は、1960年代後半の洋楽探究に始まり、源流を辿り彷徨ううちに、ブルースやレゲエ、アフロビートなどに取り憑かれ、リスナー街道まっしぐらでした。そこでふと、閃きまし…

混沌丸出し人生 其の六

重い話が続いたので、気分転換がてら、少し違う切り口で。 小中高では、音楽と体育が大嫌いでした。小中高校に通っていた訳ではありません、念のため。 しかし、今ではどちらも自分にとって、切っても切れない、まるで悪代官と越後屋の蜜月みたいな、わりな…

混沌丸出し人生 其の五

診断による「束縛」、それは他ならぬ、治療です。 私の場合、I型糖尿病にはインスリンの自己注射、性腺機能低下症には男性ホルモン、と束縛されていました。もはや、緊縛といっても過言ではないでしょう。つむじから指先まで、ぐるぐる巻きでした。 3割負担…

混沌丸出し人生 其の四

前回、恥を晒すと書いたものの、何が、どこが恥に値するのか分かり難かったと思う。 しかし、「性腺機能低下症」「カルマン症候群」という、恐らくは大半の人が生きている間に聞かずに終わるような、未知の診断名の詳細を調べて頂ければ、その正体がお分かり…

混沌丸出し人生 其の三

文字通りの恥を晒す話。 「晒せるうちが華」という諺もあるくらいで、何処にあるかは申し上げられないが、ここにはあるのだから、我が身の恥を晒させて頂きたい。 右大腿骨頸部骨折で入院した折、しばらくはベッドに固定されていたと前回、書きました。 (中…

混沌丸出し人生 其の二

あれは確か、21歳と22歳の間を歩いていた頃。 19歳の時に初めて、祖父の死という肉親の訃報に接し、明け方の、布団の中で嗚咽を漏らしたのがきっかけで、勢い余って剣道を始め、その一年半後には右大腿骨頸部を骨折。心は折れずに済んだものの、骨が折れてい…

混沌丸出し人生 其の一

私は、14歳で糖尿病と診断され、修学旅行の前日には独り小児科病棟に旅した。 今にして思えば、その病棟生活は学校などでは得られない、特殊な体験として、また貴重な経験として記憶に刻まれている。しかし、消灯時間以後の深夜に『エヴァンゲリオン』を観た…